安全と快適という空港の
「当たり前」を建築から支える

F.M

施設運営部 施設課(兼 施設計画室)
担当業務:ターミナル増改築等工事調整
2020年入社 理工学部卒

  • 2020年

    日本空港テクノ出向
  • 2023年

    施設課(兼 施設計画室)

制約の多い空港という施設で
運用を止めずに施工する難しさ

2023年4月に現在の施設課へ配属となり、ターミナルにおける増築工事の調整と将来的な増築・改修計画の基本設計を担当しています。いま工事が行われているのは第2ターミナル本館と北側サテライトの接続工事で、2025年2月に竣工する予定です。また、並行して第1ターミナルの北側サテライトの建設も本体着工を前に準備工事が進められています。

羽田空港の土地は国が所有していて、その一部をさまざまな事業者が借りて事業を行っています。当社もその事業者の一つです。工事を行う際には、多くの事業者との調整が必要不可欠になります。たとえば、地中には飛行機に燃料や電気を送るための管が埋設されているため、増築する建物と干渉する場合は、事前に移設してもらえないかを協議することになります。保安区域や制限区域内で工事を行う際は、作業員一人ひとりに対して事前に許可証を発行し、立ち入る際は都度厳重なセキュリティ検査を行う必要があります。さらには持ち込める工具の種類や作業時間が限られていたりと、多くの制限が発生するため、一般的な工事現場と比べ工程や仮設計画において想定しなければならない要素が特殊であると思います。

空港での工事は運用を止めずに施工し、お客様の安全を確保することが絶対条件です。一般的な工事では発生しない特殊な調整や検討事項も多く、社内のさまざまな部署との連携も欠かせないので、日々苦戦しながらもノウハウを蓄積しています。

空港ならではのワクワク感を
建物を通してお客様に伝えたい

私は大学で建築現場の生産性向上や人手不足対策を研究する中で、ファシリティマネジメント(経営的視点で行う施設の維持管理)に興味を持ちました。私は建物が竣工して終わりではなく、メンテンナンスや改修を通して建物のライフサイクルと向き合い、オーナー的な立場でひとつの建物と長期に向き合う仕事がしたいと思うようになったのです。

長期的に管理するなら、自分の好きな建物がいいと考えて、真っ先に思い浮かんだのが空港です。父の転勤の都合や、祖父母が北海道に住んでいたので、小さい頃から飛行機の利用頻度が高く、羽田空港は大好きな場所でした。私が感じる空港のワクワク感は、建物から伝わるものが大きな割合を占めています。空港という空間が自分に与えてくれる高揚感や楽しさを、建物を通して訪れるお客様に伝えたい。その想いから当社を志望しました。

入社後は日本空港テクノへ出向し、ターミナルの改修修繕工事や店舗・事務所の整備工事、設備に関する維持保全業務に携わりました。出向期間を通して学んだ空港内の改修や修繕、設備に関する知識は、現在の業務を遂行するうえで大いに役立っています。

設計のプロと空港運営を
繋いで新たな価値を生む

施設課に配属されて1年弱。空港ターミナルという特殊な建物の安全と快適を保持し、お客様が「当たり前」に利用できるように、建築的な側面から支えることにやりがいを感じています。

現場を担当したばかりの頃は、工事の関係者にとって私は「新しく来た担当の人」に過ぎませんでした。先輩のサポートを受けながら業務に取り組んで知識を学び、打合わせの資料づくりに主体的に関わるうちに、ビル管理者として認めてもらえるようになったと感じています。最近は業者の方々から「これ、どうしたらいいかな?」と問い合わせや相談を受けることもあり、自身の成長に手応えを感じています。いま進めている第2ターミナルの工事があと1年程で竣工するため、その時には大きな達成感が得られるのではと今からとても楽しみにしています。

ビルオーナーとして設計や施工のプロフェッショナルと空港運営の間を繋いで、新たな価値を創出するのが自分の役割だと考えています。これから行われる新たな改修計画の基本設計において、自分の意見やアイデアを反映するには、より専門的な建築知識と業務経験が必要です。そのためには、一つ一つの業務に真摯に向き合い、関連資格の勉強等も行っています。

ある1日のスケジュール

8:45
出社
9:00
メールチェック
10:00
空港関係事業者との定例打合わせ
11:00
デスクワーク
12:00
昼休み
13:00
デスクワーク
14:00
設計者との設計内容に係る定例打合わせ
15:00
工事施工者との施工進捗打合わせ
16:00
現場確認
17:00
デスクワーク
18:00
退社