「Sora chika」リニューアルを機に
世界一の商業エリアを目指したい PROJECT

2025年9月、羽田空港第1ターミナル B1Fのフードコートが、新たな食のゾーン「Sora chika」(ソラチカ)としてリニューアルしました。「旅の始まり、終わりのひととき」をコンセプトに羽田空港初となる11店舗12業態が出店し、ファミリーからビジネスユーザーまで、多くのお客さまで賑わっています。約30年振りとなる大規模なフードコートのリニューアルに取り組んだ理由やプロセスについて、プロジェクトを担当した施設管理課の2人に話を聞きました。
T.K

T.K

施設管理部 施設管理課
担当業務:テナント誘致、管理
2008年入社 経営学部卒

千葉県出身。入社後、成田営業所JDFサテライト店へ配属。2011年に成田営業所業務課へ配属。2014年に成田国際線空港へ出向。2016年に日本空港ビルデングへ復帰し、国際線事業部 国際線施設課に配属。2018年、羽田未来総合研究所へ出向し、地方創生に資する業務に関わる。2021年に出向復帰し、施設管理部 施設管理課に配属。

R.K

R.K

施設管理部 施設管理課
担当業務:テナント誘致、管理
2018年入社 マネジメント学部卒

東京都出身。入社後、羽田エアポートエンタープライズ 大阪営業所へ出向し、関西国際空港の売店に勤務。2020年に羽田営業所 国内売店へ異動。2021年に日本空港ビルデングへ復帰し、施設管理部 施設管理課に配属。

初出店と初業態の店舗を集めた
ここにしかないフードコート

T.K

オープンした「Sora chika」の利用状況を見ると、老若男女、国籍問わず多くの方に利用されており、リニューアルプロジェクトに関わって本当に良かったと思います。このフードコートのリニューアルは過去に何度も計画されながら、社内方針の統一やエリアが広いため予算確保が難航して、実行に至らなかったという経緯がありました。しかし、空港内がどんどん新しくなっていく中で、この一角だけが老朽化したままでは良くないという声が高まって、2022年にプロジェクトがスタートしました。メンバーに選ばれた時は、どう思いましたか?

R.K

私が施設管理課に異動した時から、フードコートのリニューアルをどうしようか、みたいな漠然とした話はありました。2022年に立ち上がった3カ年計画は、お店だけでなくエリアを丸ごと変える大規模リニューアルだと聞いたので、大変そうだけど挑戦してみたいと思いました。自分にとって貴重な経験になるし、店舗運営の経験が長いT.Kさんとのチームなので、安心感もありました。

T.K

R.Kさんとは10年くらい年次が離れていますが、異動した時期が一緒だったせいか、とてもいいチームワークでプロジェクトに取り組むことができました。飲食店を誘致するにあたり重要となる食の好みが似ていたことが幸いしたのかもしれません。リーシング(テナント誘致)ではお客さまのニーズを踏まえ自分たちが誘致したいお店を基本に考えましたが、意見が食い違うことがなかったです。

R.K

私もT.Kさんも、他の空港にも市中にもない羽田空港ならではのフードコートを目指そう、という目標が共通していたからだと思います。でも、実際にリーシングを行うなかで、目標を達成する難しさを実感しました。1区画に対して10店舗くらいをリストアップし交渉しましたが、お店にとっても初出店・初業態なので、決まるまでに時間がかかってしまって。

T.K

メニューも価格帯も今までにないラインナップになるので、社内の承認を得るのも大変でした。サラダの専門店を誘致しようとしたら、単独の食事として成立するのか?と懸念する意見があり、サラダが主食とみなされるように食の楽しみ方が変わってきたところも踏まえ説明しました。

R.K

主に私が資料をまとめて、T.Kさんが説得役という分担でした。結果として、銀座の有名寿司店をはじめ「こんなところがフードコートに⁉」ってお客さまに興味を持ってもらえるようなお店を集められたと思います。

オペレーションを工夫して
効率化と利便性の両立を実現

T.K

工事に入る直前に出店を辞退した店舗が出た時が、今回のプロジェクトで最大のピンチだったかもしれません。スケジュールは決まっているので延期はできませんが、私たちとしては絶対に12店揃ってオープン日を迎えたい思いがありました。

R.K

無事に出店してもらえるお店が見つかったので、事なきを得ましたが辞退された時は本当に焦りました。あと半年でオープンというギリギリのタイミングでピンチを乗り越えられたことは、その後の自信に繋がりました。

T.K

今回のリニューアルではモバイルオーダーなどオペレーションのシステムそのものも大きく変更しました。オーダーや会計を非対面にして省力化すればお客さまの利便性が向上するし、お店は調理に集中して料理を提供するまでの時間を短縮できます。今はどのお店も人手不足が課題になっているので、スタッフを減らす工夫は欠かせません。

R.K

料理の出来上がりもお客さまに呼び出しベルを渡さずに、モニターに番号を表示、またはお客さまの携帯に知らせるよう変わりました。オペレーションの効率化とともに、今回のリニューアルで実現して良かった仕組みの1つが、空港で働いている従業員がテイクアウトを予約すると専用のロッカーに届くというものです。お店のカウンターへ取りにいかなくてもフードコートのメニューを楽しめるので、もっと多くの人に利用してほしいですね。お客さまだけじゃなくて、従業員にもワクワクしてほしいなと思います。

T.K

「Sora chika」オープン後に上司が空港関係者と話をしたら、第1ターミナルの印象が変わって嬉しいと言われたそうです。ずっと変わらなかったエリアが魅力的になって、お客さまはもちろん、空港内で働いている人たちに喜んでもらえたなら、このプロジェクトを担当できて本当に良かったと思います。

ライブイベントの開催により
新たなお客さまの開拓へ

T.K

店舗の管理やサポートも施設管理課の役割なので、オープン後も私たちの業務は続きます。出店した店舗の売上は概ね好調ですが、フードコート外の飲食店売上が引き続き好調な状況を見るとリニューアルがターミナル全体に良い効果を生み出していると感じています。それは、リニューアルによって、今まで空港外で食事していたお客さまの需要を喚起した結果だと考えています。フードコートは食事する場所というイメージが強いので、今後は夜の時間帯にお酒を楽しむ場所としての用途も広げて、より多くのお客さまに利用してもらうための工夫をしていきたいと考えています。R.Kさんが、これから「Sora chika」でやってみたいことは何ですか?

R.K

夜の集客にも繋がるかもしれませんが、音楽やお笑いなどのライブイベントをやってみたいと思っています。「Sora chika」のプロジェクトを通じて、大規模工事の進め方や社内外との交渉スキルを学んだのは、私にとって大きな財産になりました。タイトなスケジュールのなかで優先順位を見極めて、臨機応変に対応したことも、私の強みとしてこれからのキャリアで生かしていきたいです。商業施設のリニューアルや空港内外の拡張工事で、その強みを発揮する機会があれば、ぜひ取り組んでみたいですね。

T.K

そうですね。長期にわたる大規模プロジェクトにスタート時から携われたことは、私にとってもいい経験になりました。最近、他の空港関係者やデベロッパーの方々が「Sora chika」を視察や問い合わせをいただいており、とても嬉しいです。新しいフードコートの形として他の空港に広がっていくためにも、進化を続けないといけません。羽田空港の商業エリアが、世界一と評価してもらえるように、これからも努力したいと思います。